【株式銘柄分析】(株)セラク【2021年8月期 第2四半期決算】

  • 2021年4月15日
  • 2021年5月5日
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本ページでは(株)セラクの決算資料などを元に株式投資銘柄としての現状の価値、将来性等を分析していきます。あくまで個人的な分析になるので参考にするもしないも皆様次第です。

最新の決算は2021年4月13日発表の2021年8月期第2四半期決算になります。

会社業態及びビジネスモデル

企業概要 ITソリューション会社。教育型IT人材創出企業として、IOTをキーワードにSI(ITシステム構築・運用、産業別IT支援)、DX(クラウド・カスタマーサクセス領域)、機械設計エンジニアリングの各事業。主力のSI事業は金融社会・情報通信システム、エンタープライズシステム、サービスマネジメント、ITインフラ・ITシステム運用、WEBシステム開発など。DX事業はサイバーセキュリティ、IoT・AIを用いたデータサイエンス、RPAを用いたビジネスインテリジェンス、農業IoTサービス「みどりクラウド」の販売とサービス提供。機械設計エンジニアリング事業は3DCAD分野の技術提供、機械・金型など受託設計のサービス提供。農業IoTサービスの温室環境モニタリングシステム「みどりクラウド」、RPA事業拡大を推進。2017年ピーズエンジニアリングを子会社化。2020年畜産業向けIoTサービス「ファームクラウド」開始。
取扱商品
・ITインフラ/クラウドテクノロジー(クラウドインテグレーション、ネットワーク設計・構築、クラウド運用支援)
・デジタルマーケティング(アドテクノロジー企画運用、アクセスデータ解析、SEO対策、オウンドメディア戦略、メールマーケティング運用)、WEBソリューション(アプリ開発、構築・運営)
・農業IT(導入コンサル、農業生産支援、流通支援、農業AI構築、「みどりクラウド」)、畜産業向けIoTサービス「ファームクラウド」、地域ソリューション
・IoTソリューション(コンサルティング、IoTトライアルスタート、IoTデータ活用支援、IoT運用支援)
・RPAソリューション(コンサルティング、導入、運用支援)、セキュリティ(インテグレーション、運用監視、攻撃対策支援)、Salesforce支援
・データサイエンス(データ活用コンサル、分析基盤構築、AI導入/運用、データクレンジング)
企業URL
https://www.seraku.co.jp

※マネックス証券/銘柄カウンターページより抜粋

セラクの事業別内容の内訳ですが下記の通りです(2020年8月期決算資料抜粋)

DXセグメントがメインの様な書かれ方をしていますが、実際の売上の構成比でみるとSIセグメントが全体の8割程度を占めている主要事業です。

更に利益ベースでみるとSIセグメントで90%稼いでいる構造になっています。

ただ2021年度に関してはDXセグメントの利益が大きく増えている様で、利益面では30%近い構成比になっているようです。

SIセグメントの中身を更に見ていくと、過去に導入したシステムの運用・保守が80%近くとなっており、ストック型売上に近い性質を持っているようです。

 

また2021年度ではかなり売上・利益への寄与率が高まっている9後程詳細は見ていきます)2つ目の事業の柱となっている、DXセグメントは下記の通りです。

また現時点での売上規模は3億円程度のようですが、DX事業の一環として農業や畜産業向けのプラットフォーム型の事業も展開しており、今後の柱に育てようとしているようです。

 

ではもう少し詳細を見ていきましょう。

 

株式基本指標

私が銘柄のスクリーニングを行う上で重要視している指標を並べてみます。

基本指標

2021/4/15時点の数値

指標

数値

市場

マザーズ⇒東証1部

上場年

2016年07月01日⇒2017年11月20

株価 2,247円
PER(予) 32.4
PBR(予) 7.64
ROE 20.98%
ROA 10.29%
予想EPS

69.4

自己資本比率 46.7%
発行株式数 13.8(百万)株
配当利回り 0.25%
配当性向 9.7%
現金同等物 4,815(百万)円 / 2021年8月期 第2四半期決算
有利子負債 1,044(百万)円 / 2021年8月期 第2四半期決算
利益余剰金 3,268(百万)円 / 2021年8月期 第2四半期決算

有利子負債はありますが、現金で充分補えるレベルなので財務上の懸念は現状は無しと考えて問題ないでしょう。

独自バリュエーションチェック指標

「1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本」を参考に行う将来のROEや配当利回りを参考にした手法です。これで購入銘柄を決めるわけでは無いのですが、参考にしています。

こちらの各指標を使ったバリューチェックの具体的方法はこちらで解説しているので、それぞれの指標を見ていく背景説明は省きます。(詳しくは別記事で解説しています。)

経年営業利益率

2021年度8月期予想

9%
2020年度8月期 8%
2019年度8月期 6%
2018年度8月期 7%
2017年度8月期 9%
その他基本的指標 備考/目標基準
配当性向

9.70%

≧50%
増収歴(純利) ≧4年
中期経営目標 2025年8月期に売上高500億円
20年後もサービスが継続しているか? 〇/△/× で✖は投資NG
7年後の株価予想 2.7倍 ⑦の数字を市場平均利回り1.6%(2018年)で割る

こちらのバリュエーションチェックの手法を用いた場合、長期的(5~7年)に見た株価上昇ポテンシャルは2.7倍程度となっております。

利益率はそんなに高くないんですがね、、SI事業は他のとの差別化が難しい領域でもあるのでどうしても利益率は低くなりがちです。

ただROEは非常に高く、利益率がこのレベルでも効率的な経営が出来ていると言えそうです。その辺がPERがある程度高く評価されている原因の1つかもしれません。

現金がたんまりあるので株主還元か投資等をもっと積極的に行ってもいい気もしますが、、投資CFを見てもあまり投資意欲が強いとは言えないかもしれません。

 

株価と業績の推移

経年の業績推移と株価の関係

↓マネックス証券/銘柄スカウターページから抜粋

↓ここ数年の株価の動きです。

 

業績は順調に右肩上がりです。株価もコロナ禍以降かなり上がっていますね。ピークは2020年11月27日の2,473円でした。2021年EPSは69.4円なのでPERは36倍程度です。

直近決算 4/13日発表の2021年8月期第2四半期決算
金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 7,268 48.4% 11%
営利 716 52.3% 62.3%
経常 1,110 67.3% 148.9%
純利 703 73.5% 147%

↑は直近2021年度8月期の第2四半期決算の累計結果ですが、進捗率、対前年比共に非常に好調です。特に利益の伸びが著しいですね。

↓の四半期ごとの単独の業績推移を見ていっても特にこの第2四半期での伸びは非常に大きくなっています。


収益構造の変化としては、2020年度⇒2021年度にかけてDXセグメントの売上/営利寄与率がかなり大きくなっています。

決算短信内の事業別の売上、事業利益を見てみると、

SI事業:利益率9.7%

DX事業:利益率10.3%

と若干DX事業の方が利益率が高い様です。この比率が増えている事で利益率のUpに繋がっていると考えられます。SI事業は売上はほぼ横ばいですんのでDX事業の拡大が大きく寄与しています。

またコロナの影響で、と思われますが売り上げ増にも関わらず販管費が落ちています。これも営業利益増の要因です、更に経常利益ベースになるとコロナによる助成金収入で大幅に増益となっていますがまぁこれは今年度限りの一過性要因ですね。

 

コロナ禍で好調なDX事業ですがコロナ禍にて• サイバーセキュリティやカスタマーサクセスソリューションなどDX分野におけるニーズが増加しており、DXエンジニアへのシフトを強化中とのことで、この分野を今後の柱として育てていく意向ですね。

ただ結局Microsoft Azure(クラウド)とSales Forceの日本でのサポート(販売コンサル)的な立ち位置なのであまり強いビジネスモデルとは言えない様な気がします。自社製品ではなく結局強力な外資のサービスのサポート的な立ち位置ですし、、、ただこの2つのサービスの需要は暫くは高まる可能性が高いですし、その波に乗る形でDX事業ももう少しは拡大していくかもしれません。

 

同業他社との現在の株価(PER)を比較するとどうでしょうか?

 

同業種内での割安度(PER)の比較

主なSI/ITソリューションサービスを提供している他銘柄と比較してみます。

会社名 業態 PER 時価総額(億)
NECネッツエスアイ NECグループにおけるネットワークソリューションの中核会社。コミュニケーションSIとして通信インフラ・企業ネットワークにおけるICTシステムのトータルサービス 21.5 2910
チェンジ 企業のIT活用支援会社。IT技術(AI、モビリティ、IoT、ビッグデータ、クラウド等)を活かしたNEW-ITトランスフォーメーション事業(DXソリューション、生産性向上・IT人材育成サービス)を展開。 73.6 2,635
ニーズウェル 独立系のシステム開発会社。業務系システム開発(金融システム、通信系システム、流通・サービス・公共系システム)、基盤構築(ネットワーク、サーバ)、組込系開発、ソリューション・商品等売上の各事業を営む。 15.0 59
クエスト システム開発会社。エレクトロニクス・金融・情報通信・自動車・機械分野を主要顧客に、システム開発・保守、インフラサービス、ビジネス・プロセス・アウトソーシング、IT Value-Upサービスを提供。 16.2 107
キューブシステム 独立系のシステム開発会社。大手企業グループ顧客を中心にインテグレーション・サービス(システム運用管理、業務アプリケーション管理、システム受託開発)、コンサルティング、DB管理・構築などを提供。 18.9 187

 システムズ・デザイン

独立系のシステム開発会社。製造・流通・通信分野を中心にシステム開発(SI、ソリューション)、アウトソーシング(情報処理サービス、BPO、コンタクトセンター、プロダクトサービス)事業を展開。 21.6 25

うーん、やはりシステム開発系の会社はPERが低いですね。やはり他社との差別化が難しく価格競争に陥りやすいのが要因とは思います。

正直セラクのビジネスモデルも他社に対して強い優位性があるともあまり思えないので、現在PER30倍越えという水準は少々割高かもしれません。

 

直近の業績詳細・将来展望など

もう少し直近の状況や将来展望を細かく見ていってみます。

主に2021年8月期第2四半期の決算短信決算説明資料から見ていきます。

 

まず中期経営計画ですが2025年で売上500億円と現在の150億円から3倍以上の規模へと中々無茶な計画を立てているようです。

SI事業に関しては今年はほぼ横ばいですのでDX事業の伸びがカギを握っているのかもしれませんが、DX事業の売上高は第2四半期時点で約18億円(前期比60%増)ですので、仮にこのペースで後4年間成長が続くとすれば大体200億円弱くらいまで成長する事になります。

SI事業はおそらく今年度の売上は110~120億円程度(ほぼ昨年比で横ばい)ですので、こちらも2.5倍程度まで成長の必要があります。4年で2.5倍となると年率で大体25%程度の成長が必要ですから大分ハードル高そうですが、、、

一応機械設計エンジニアリング事業も展開していますが、本年度の売上見込みは5億円弱で(昨年比10%up程度)仮に後4年で4~5倍に成長しても精々20~25億円くらいですし、あまり決算資料内にも成長事業として描かれていないのでそこまでの成長が期待できるとはあまり思えません。

下記決算資料内で発表される各事業の成長イメージです。

◆SI事業

◆DX事業: クラウド&ソリューション事業

◆DX事業:DX カスタマーサクセスソリューション事業

◆DX事業:農業・畜産向け生産支援プラットフォーム

 

その事業もかなり強気な数字が見込まれています、、DX事業は今年の成長率を維持すればこの成長シナリオもあり得ますが、SI事業は中々ハードル高そうに見えますね、、、

もう少し先行きを見守っていきたいと思います。

 

では参考にして頂けますと幸いです。Let’s 経済的自由人!!