【銘柄分析】株式会社KSK【2021年3月期第3四半期 決算】

  • 2021年2月3日
  • 2021年2月14日
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さて前々から注目していました株式会社KSKですが2021年3月期第3四半期 決算が2021年1月29日に発表となりましたので、分析してみます。

会社業態及びビジネスモデル

企業概要 独立系のシステム開発会社、(旧)国際システム。システムコア(IT機器のLSI開発、組込ソフト開発、ハードウェア設計)、ITソリューション(受託受託、パッケージ)、ネットワークサービスの各事業を展開。車載分野・情報機器・家庭用電気機器・モバイル情報端末のコアとなるシステムLSI・ASSP・ASICの回路設計から量産(テスティング)に至る開発工程をサービス。システム開発受託は住宅建設業界向けや金融系向けの各種ソフト開発が中心。少数精鋭チーム(5〜10名)を核に組織運営。人材組織「Team KSK」のもとプロジェクトを遂行。主要取引先はNECグループ、NTTグループ。
取扱商品
・半導体設計(システムLSI・ASSP・ASICの開発・回路設計〜量産・テスティング)、組み込みソフト開発(スマートフォン、家電製品、自動車、ロボット)
・機械/電気設計(機械設計/宇宙防衛・車両系、電気設計/宇宙防衛・上下水道・半導体試験装置)
・ITソリューション(企業向けソリューション、人工知能・研究開発、住宅メーカー向け、スマートデバイス、BPO、派遣&紹介)
・ネットワークサービス(コンサルティング、マネジメント、設計・構築、運用保守、ネットワークインフラ構築、オペレーション、コールセンター)
・システム開発(業務ソフトウェア受託・開発、CAD・Webシステム開発)
企業URL https://www.ibokin.co.jp/

※マネックス証券/銘柄カウンターページより抜粋

事業基盤としてはこの3つの事業が柱。

2020年3月期/決算説明資料より抜粋

データセンターマネジメント、サーバー保守管理、クラウド基盤運用サポート、自動車のCASE対応に向けたソフトウェア開発、AI/IOT時代の他分野向けのソフトウェア開発等を総合的に行っているITソリューションカンパニーですね。

1974年設立と、IT系としては長い歴史を持っていますが時代の流れに乗れるポテンシャルは備えていると言えそうです。

株式基本指標

私が銘柄のスクリーニングを行う上で重要視している指標を並べてみます。

基本指標

2021/2/3時点の数値

指標

数値

市場

JASDAQ

上場年

1990年12月6日

株価 2,380円
PER 10.7
PBR 1.18
ROE 9.82%
ROA 7.03%
EPS 222.2円
自己資本比率 72.8%
発行株式数 5,985(百万)株
配当利回り 2.82%
配当性向 30.3%
現金同等物 6,613(百万)円 / 2021年3月期第3四半期決算短信より
有利子負債 0(百万)円 / 2021年3月期第3四半期決算短信より
利益余剰金 9,775(百万)円 / 2021年3月期第3四半期決算短信より

無借金経営で現金もタップリ、超健全財務状態ですので財務面での心配は皆無といえます。むしろ有り余る現金を活用して自社株買いや増配、次世代への新規投資やM&A等大胆な施策を打ってもいいのでは?とすら感じます。

 

 

独自バリュエーションチェック指標

「1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本」を参考に行う将来のROEや配当利回りを参考にした手法です。これで購入銘柄を決めるわけでは無いのですが、参考にしています。

こちらの各指標を使ったバリューチェックの具体的方法はこちらで解説しているので、それぞれの指標を見ていく背景説明は省きます。

経年営業利益率
2021年3月期第3四半期単独 13%
2021年3月期第3四半期累計 9%

2021年3月期(予測)

9%
2019年(実績) 9%
2018年(実績) 8%
その他基本的指標 備考/目標基準
配当性向

30.3%

≧50%
増収歴(純利) ≧4年
中期経営目標 具体的計数目標は無し
20年後もサービスが継続しているか? 〇/△/× で✖は投資NG
7年後の株価予想 2.0倍 ⑦の数字を市場平均利回り1.6%(2018年)で割る

過去の決算資料内にも記載がありましたが下期偏重の業績傾向なので上期は営業利益は平均より下振れで下期に引きあがるようですので、10%弱程度の営業利益を安定して稼いでる、という事の様です。

 

株価と直近業績の関係性

ここ数年はほぼ一貫して右肩上がりに業績を伸ばしています。株価も連動して上昇していますがPERはまだまだ割安ですね。

今年度も営利ベースでは昨年比7%ダウンの予測ですが、純利益ベースではしっかり増益を予想です。後程根拠も記載しますが営利も上方修正される可能性あると読んでいます。

年単位での業績推移と株価

 

↓マネックス証券/銘柄スカウターページから抜粋

↓ここ数年の株価の動きです。一貫して右肩上がりです。

 

 

同業種内での割安度(PER)の比較

■情報・通信セクター 平均 PER情報 (参考情報)

※日本取引所グループ月次業界別平均PER(2021年1月)

東証1部平均 33.2
東証2部平均 26.0
マザーズ平均 366
JASDAQ平均 25.8

このセクターはちょっとバブル気味且つビジネスモデルよっては大分過大評価されている銘柄も多いので、単純比較は出来ませんがしっかり業績をを延ばしながらもPER10倍台のKSKは非常に割安といえるでしょう。

 

直近の業績動向

では直近の業績はどうでしょうか?

直近決算 1/29 日発表の第3四半期累計実績
  金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 12,643 71.8% 0.6%
営利 1,140 76% 19.9%
経常 1,527 76.4%

55.9%

純利 1,026 77.1% 57.5%

傾向的に3-4Q での利益が他の期間と比べて大きくなるのが見て取れます。実際に2020年度決算資料内でも第1-2Qは利益率が低調になるとの説明もあります。

この傾向から鑑みるにQ3までの進捗率が売上は72%ですが営利~純利までは75%を超えている事を考えれば第4Qでの今季目標達成はかなり可能性高く上方修正⇒増配といった可能性も十分にありそうです。

しかもKSKは過去4年間連続で第4Qでの上方修正をしていますのでかなり業績を固めに発表しているとみることもできます。

株価も右肩上がりの状態ですがはまだ10倍台、且つ上方修正、増配の可能性が高いので株価期待できるかもしれません。

※過去の業績修正履歴(赤矢印は上方修正)

 

ただ少し気になる点としては売上総利益は昨年度比で少し落ちてしまっている点です。説明会資料内には人件費増とコロナ対策一時金支給の為、とのコメントありますので一時的なコストアップが原因なのかもしれません。

また営業利益で大幅増収になっているのは一般管理費が抑えられているからですのですが、資料内にも管理費の削減に関するデータがありました。第2四半期のデータですが大きな流れは変わっていないと考えていいでしょう。

今後コロナの影響が収まって売上総利益、販管費がどうなるのかは要チェックです。

 

新規事業や将来展望

主に2021年3月期第2四半期決算説明資料から読み解きます。(第3四半期は決算説明資料が発行されないので)

KSKは2024年までの中期経営計画「TRUST50]という目標を掲げていますが、その内容の詳細は正直かなり抽象的で具体的計数目標も無いですし、正直将来への期待が高まる、という内容ではない、というのが個人的な感想です。

その辺が注目度が低く、業績が堅調ながらも株価が中々上がっていかない要因なのかもしれません。

興味のある方は2021年3月期第2四半期の決算説明資料をご覧ください。

ただ一方で既存で手掛ける事業は間違いなく成長産業に入りこんでると言えます。

なのでこのまま業績は堅調に伸びていく可能性が高いと思いますが爆発的な株式市場での評価の高まり、という点はあまり期待できないかもしれません。

潤沢な現金を新規事業へのM&Aや投資に振り分けIR活動も活発に行うなどの方針転換を行えば一気に注目を浴びるポテンシャルはあるかもしれません。

↓既存事業の将来展望

 

纏め・総論

個人的見解ですが総論としては下記の通りです。(あくまで見解であり、投資の有無を推奨するものではありません

財務安全性 全く問題無し
配当利回り/配当性向 増配傾向が続いており足元も3%弱と魅力あり
優位性 利益率や事業内容からも競合他社との圧倒的優位性があるわけでは無いが、安定して業績を伸ばしている
業界全体の成長性 大きな成長余地あり
会社の成長性

現状は爆発的な成長は見込みづらく市場全体の拡大基調に乗って堅調に推移する可能性高い

割安度

少し地味な事業内容と目立った将来へ施策が見えづらい事から基本的に割安に放置されている