【銘柄分析】コーア商事ホールディングス(株)【2021年6月期 第2四半期決算】

  • 2021年3月21日
  • 2021年3月23日
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本ページではコーア商事ホールディングス(株)の決算資料などを元に株式投資銘柄としての現状の価値、将来性等を分析していきます。あくまで個人的な分析になるので参考にするもしないも皆様次第です。

最新の決算は2021年2月10日発表の2021年6月期第2四半期決算になります。

会社業態及びビジネスモデル

企業概要 ジェネリック原薬輸入商社。「ジェネリックのベストパートナー」として原薬販売事業(医薬品原料の輸入販売)、医薬品製造販売事業(医療用・一般用医薬品の製造販売・仕入販売、製造受託、包装受託)を展開。グループ企業はジェネリック医薬品原薬輸入のトップ商社のコーア商事を中心に、注射剤を主とする医療用医薬品の開発製造販売と受託製造のコーアイセイ、医薬品包装事業のコーアバイオテックベイ、OTC(一般用)医薬品製造販売のコーア製薬の4社から形成。主要取引先は扶桑薬品工業、日医工。
取扱商品
・コーア商事/ジェネリック医薬品原薬(開発、輸出入、販売、品質保証、医薬分析)
・コーアイセイ/医療用医薬品の製造販売(高薬理活性注射製剤、ジェネリック医薬品の受託製造)
・コーアバイオテックベイ(医薬品の包装工程受託、ジェネリック医薬品の製造販売)
・コーア製薬(OTC医薬品/ビタミン剤製造販売)
企業URL https://www.koashoji-hd.com/

※マネックス証券/銘柄カウンターページより抜粋

ビジネス構造としては下記の通りジェネリック用医薬品原薬の輸入を専門で行うコーア商事にぶら下がる形で衣料品の製造販売を行う各グループ子会社があります。

※ジェネリック医薬品とは新薬の「特許期間」および「再審査期間」が満了した医薬品について、厚生労働省の承認を得て製造・販売される医療用医薬品のこと。

※事業系統図

更に詳しくビジネスモデルを見てみると、輸入した衣料品原薬を直接製薬会社に販売するケースと自社グループでの製薬会社からの受託製造、自社開発等も行い、一部は完成医薬品として末端市場向けに販社などにも販売しているようですが、医療機関等(病院・製剤薬局)への直接販売は行っていない様です。

自社での研究開発活動の具体的な内容としては年度ごとに選定したジェネリック医薬品の開発品候補リストに基づいて開発を進めており、抗がん剤、制吐剤、疼痛緩和剤、掻痒皮膚疾患用剤、精神神経用剤、代謝性疾患用剤、抗リウマチ剤等が中心となっているようです。

 

そして各事業の売上及び営業利益の構成ですが2020年6月期の実績としては下記の通りになります。70%くらいは原薬の輸入販売が占めていますが、この売上には製薬会社向けと自社子会社向けの販売が共に含まれていると考えられ、医療品製造販売事業の数字ははいくらでも調整出来ちゃうのでは無いかと思います。

全体像はこんな感じですが、医療業界向けに特化しており、卸売業とはいえ参入障壁は高そうなビジネスモデルだな、と思います。

ただ医療品原薬に関しては世界10か国以上90社以上のサプライヤーからの調達を行っており為替変動による収益への影響が大きい事は大きなリスクとして考えられそうです。

では更に細かく見ていってみます。

 

株式基本指標

私が銘柄のスクリーニングを行う上で重要視している指標を並べてみます。

基本指標

2021/3/19時点の数値

指標

数値

市場

東証1部

上場年

 2018年6月21

株価 1,319円
PER(予) 15.4
PBR(予) 1.67
ROE 12.32%
ROA 7.76%
EPS

85.8

自己資本比率 65.1%
発行株式数 19.8(百万)株
配当利回り 1.29%
配当性向 19.3%
現金同等物 6,704(百万)円 / 2021年6月期 第2四半期決算
有利子負債 4,059(百万)円 / 2021年6月期 第2四半期決算
利益余剰金 14,947(百万)円 / 2021年6月期 第2四半期決算

有利子負債はそれなりにありますが、現金同等物がそれを充分上回っておりますので資金繰りでの心配は全くないでしょう。

キャッシュフローを見て見ても上場後はあまり投資意欲が高くない様なので、現金もある程度保持していますし、配当性向もまだ20%以下なのでもし今後も投資やM&A等の具体的プランが無いのであれば株主還元(自社株買い、増配)等を検討すべきタイミングの様にも感じますが。。。

 

独自バリュエーションチェック指標

「1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本」を参考に行う将来のROEや配当利回りを参考にした手法です。これで購入銘柄を決めるわけでは無いのですが、参考にしています。

こちらの各指標を使ったバリューチェックの具体的方法はこちらで解説しているので、それぞれの指標を見ていく背景説明は省きます。(詳しくは別記事で解説しています。)

経年営業利益率

2021年6月期予想

14%
2020年6月期 14%
2019年度6月期 8%
2018年度6月期 9%
2017年度6月期 11%
その他基本的指標 備考/目標基準
配当性向

19.3%

≧50%
増収歴(純利) × ≧4年
中期経営目標 明確な計数目標は無し
20年後もサービスが継続しているか? 〇/△/× で✖は投資NG
7年後の株価予想 2.1倍 ⑦の数字を市場平均利回り1.6%(2018年)で割る

こちらのバリュエーションチェックの手法を用いた場合、長期的(5~7年)に見た株価上昇ポテンシャルは2.1倍程度となっています。

利益率が2020年度からかなり高くなっています。2021年度も第2四半期までの累計で18%程度となっており何か大きな要因があるのか?後程もう少し細かく分析してみます。

 

株価と直近業績の関係性

経年の業績推移と株価の関係

↓マネックス証券/銘柄スカウターページから抜粋

↓ここ数年の株価の動きです。

2020年6月度から一気に業績を伸ばしていますね。株価のピークは2020年11月頃の1,661円です。今年の予想EPSは85.8円ですので株価のピーク時でも19倍程度です。

直近決算 2/10 日発表の2021年6月期第2四半期決算
金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 8,558 50.3% 16.3%
営利 1,593 66.4% 75.6%
経常 1,643 68.5% 80.4%
純利 1,126 66.2% 81.9%

足元は11.4倍まで落ち込んでおり、やはり2021年6月期の予想が減収予想となったのが大きかったのでしょう。ただ上記表の通り今年も第2四半期までの業績は悪くなく、むしろかなり好調に見えます。

ちょっと株価下がりすぎているようにも見えますので今は大分割安に放置されている状態かもしれません。同業他社の状況も見てみます。

同業種内での割安度(PER)の比較

ジェネリック医薬品の代表的銘柄で比べてみました。

会社名 業態 PER
日医工 大手ジェネリック医薬品メーカー、富山市本社。ジェネリック医薬品(医療用医薬品、医薬部外品、約1200品目)、バイオシミラー製品の開発・生産、医薬品卸への販売を通して医療機関向けに供給。 赤字
東和薬品 大手ジェネリック医薬品専業メーカー。高血圧・糖尿病などの生活習慣病の医薬品から、消化器官用薬、神経系・アレルギー用薬、ビタミン剤、抗生物質、抗がん剤まで750品目超のジェネリック薬品をラインナップ。 9.8
富士製薬工業

医療用医薬品メーカー。産婦人科領域のホルモン剤、放射線科領域の尿路・血管造影剤等の診断薬、代謝性医薬品、循環器官用薬・抗生物質・化学療法剤、バイオシミラーの製造販売。

20.5
沢井製薬

大手ジェネリック医薬品メーカー。生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病)治療剤、アレルギー薬、抗がん剤など医療用医薬品770品目のジェネリック薬品をラインナップ

11.8
日本ケミファ

ジェネリック医薬品メーカー。泌尿器科・整形外科・内科領域を中心に医療用医薬品のジェネリック医薬品

175.4
ダイト

原薬・製剤の製造と製造受託会社。ジェネリック原薬製造のトップメーカーとして医薬品原料である原薬の製造、経口固形製剤(医療用医薬品・OTC医薬品)の製造販売・仕入販売、製造受託。

14.9
アルフレッサ H

医薬品卸大手。病院・診療所向け医療用医薬品(医薬品、診断薬、検査試薬、医療機器・材料)の卸売、

23.8
メディパル

日本最大の医療流通グループ。子会社のメディセオ(医薬品)、PALTAC(化粧品・日用品)を中核に、メーカー製品を全国の病院・診療所・ホームセンター・コンビニ・スーパーに卸売

21.1
スズケン

医薬品卸大手4社の一角。国内外約1000社の医薬品メーカー・医療機器メーカーの医療用医薬品・診断薬・医療機器・医療材料を品揃え

99.2
東邦H

医薬品卸大手の東邦薬品を中核とする持株会社。製薬メーカー等から医薬品・医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局へ販売する医薬品卸売と顧客(医療機関・調剤薬局)サポートを営む

赤字

一番近い業態はコーア商事と同じく医療品原薬の商社であるダイトでしょうか。それと比べてもコーア商事は11倍程度ですので大分割安な水準に思えます。また製薬系の商社各社もPERは20倍程度ですのでその程度の水準までは上がってもおかしくないかもしれません。製薬業界全体でみると東証1部の平均は21倍程度ですのでそちらと比べても大分割安ですね。

コーア商事も成長期待が高まれば15~20倍程度まではPERが見直されるのではないでしょうか?

今後の成長率次第かもしれませんが少し堅めに見るとPERの割安さの是正で1.3~1.5倍程度、成長性が10~15%程度維持出来れば2~3年で1.4~1.5倍程度と仮定すると、1.8∼2.1倍程度株価が上昇していくポテンシャルはあるかもしれません。

バリュエーションチェックの測定値とほぼ一致しますので先5年くらいの長期スパンで見れば結構固めの予想かもしれませんね。

 

直近の業績動向

では直近の2021年6月期第2四半期決算の内容をもう少し掘り下げてみます。

◆四半期別業績推移

Q別の業績を見ていくと、2019年2Qから急に業績が伸びはじめ、そこからは高い水準で安定しているようです。2020年6月期の本決算の説明資料から読み解くと、特に衣料品製造販売事業が19年度の赤字から20年度は黒字化し8億円近い増加となっているインパクトが大きいようです。

2020年6月期本決算の決算短信内にも下記の様なコメントが見られます。丁度2019年度の第2四半期から開始した受託製造が大きく寄与しているようですが細かい内容までは見つかりませんでした。

直近の2021年6月期第2四半期決算の決算短信内にも同様のコメントがあり、引き続き利益貢献しているようです。

 

既に掲載した通り第2四半期までの営利以下の進捗率は既に65%を超えており、過去の売上の傾向からも特にQ3-4に収益が落ち込むわけでもなさそうなので、このままいけばかな大幅な予想上振れの可能性が高そうですが、、、果たして。

直近決算 2/10 日発表の2021年6月期第2四半期決算
金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 8,558 50.3% 16.3%
営利 1,593 66.4% 75.6%
経常 1,643 68.5% 80.4%
純利 1,126 66.2% 81.9%

 

第3四半期の業績も引き続き好調であればまず間違いなく上方修正となるでしょうから株価の割安さも解消されて一気に株価上昇もあり得るかもしれません。

では最後ににその投資の詳細や将来展望等も見てみましょう。

 

新規事業や将来展望

主にHP上の情報や2021年6月期本決算資料から読み解きます。

会社として掲げる成長戦略としては基本路線は既存ビジネスモデルから大きな変更はありません。

ジェネリック医薬品市場に関する記事を見てみると今後もやはり緩やかに拡大傾向にはあるようです。

2018年⇒2023年までの5~6年間で市場全体では33%の拡大と年率で言うと5~6%くらいは伸びていく予想とされています。

主力の原薬の仕入れ販売に関してはある程度この市場拡大に沿って緩やかに拡大していくのかと思われます。ここからさらに踏み込んだ施策としてはやはり医薬品製造販売事業になるのでしょう。

 

こちらのエリアでは特定の分野に特化して大手製薬メーカーが参入しにくい領域を攻めていくという戦略を取っていくようです。2021年6月からも蔵王工場のバイアル生産ラインが稼働開始と当面は拡大傾向が続くのでしょうか?

バイアルとは注射剤を入れるための容器で、ガラス・プラスチックでできた瓶にゴムで栓をしたもの

 

ただやはり医療領域は国策と結びつく面も強く、どうしても外部的要素に左右される面を大きいですし、素人目にはどこまで成長性の高い事業なのかを見極めるのは中々難しいものがありそうです。

私の分析力ではこの先の成長性に関してあまり具体的なイメージが持てませんでしたが、医薬品業界の方等にも意見を聞いてみたいところです。

 

では参考にして頂けますと幸いです。Let’s 経済的自由人!!