【銘柄分析参考書籍】10万円から始めて資産を200倍にする小型成長株投資

私の投資術ですが複数の書籍から自分なりに気に入った分析手法を抜粋してミックスする、という方法です。

”賢者は歴史に学ぶ 愚者は経験に学ぶ” という格言がありますがこれまでの私は完全に愚者に属しており自分の経験で何とかしようとしていました。

天才ならいざ知らず、私の様な凡人が上手くいくはずもなく、先人、成功者の知恵を拝借しようと決めました。

今回紹介する書籍はタイトルで少し損をしている気がしますが、読んでいると現実味に溢れ決して夢物語ではないな、と思わせてくれるいい意味での凡庸性があります。

こちらの書籍の冒頭に書かれている本書の本質的なメッセージは「働いているだけでは豊かな生活は出来ない、多少のリスクを取ってでも株式投資で資産を増やそう」となっております。

本著書の作者である長田さんは私も含め多くの人がそうであるように普通のサラリーマンとして生活を送っています。

その中で上記に掲げたメッセージをモットーにコツコツを資産を積み上げ、現在では7,000万程度の資産を築いたそうです。

こちらの本の著者である長田さんは7,000万円という金額を積み上げるまでに延べ13年、投下した元本は2,000万円程とのことです。勿論初めから2,000万円と用意して投資を開始したわけではないですし、コツコツ積み立てを行いながら結果として2,000万円だったという事のようです。

ちなみに13年で資産を3.5倍に増やすには大体年率平均で10%程度の利回りを達成する必要があります。これは意外と難しい事ですが、巷で誇大広告的に言われる年間50%とか数年で資産を100倍とかいう内容よりははるかに現実的だと思います。(この本のタイトルは皮肉にも大げさな表現になっていますが、中身はかなり地に足付いています)

ちなみに7,000万円ってどうでしょうか?お金持ちと呼ぶには少々大げさでしょうが、決して地道に働きながら簡単に貯められる金額ではありません。仮に貯められたとしても貯金に支配された人生って果たして大きな意味を持つのいるのでしょうか?

刹那的にやりたいことをやって生きる、それが出来れば一番ですが多くの普通の人たちは中々そんな生き方が出来るものではありません。

ただ少しでも心に余裕をもって平凡でも楽しい毎日を過ごしたい、そう思っている方が大半では無いでしょうか?

この本にはその「ほんのちょっとの余裕」を生み出すための考え方や方法論が書かれているように思います。そしてその方法論は決して非現実的なものでもありません。

ではこの書籍のポイントを簡単に紹介していきます。

 

投資の利益は優遇される

これは少し面白い着眼点でした。皆知ってる知識ではあるけど、考え方次第でそう捉えられるのか、、、といった内容です。

まずサラーリマンの給料は「累進課税制度」によって所得が増えれば増えるほど税負担が増えていきます。年収1,000万円を超えてくると超えた分は半分くらい税金や社会保障で持っていかれるイメージです。

個人事業主や企業家は上手く節税の方法がありますが、サラリーマンは殆ど節税方法が無く、高給取りになればなるほどその上乗せされた給与は国に搾取されてしまう構図です。

一方で株式投資はどうでしょうか?株式投資の利益に課税される税率はざっくり2割程度です。これは利益額がいくら増えようとほぼ一定になります。

つまりサラリーマンとして年収1,000万の人が血のにじむ努力と時間をかけて200万円所得を増やしてもその半分程度は税金等で消えます。既に1,000万の収入を得ている人が更に200万収入を増やすことは並大抵の努力では達成できません。

半面株式投資で200万円毎年利益を出せば税金は約40万円で済むのです。この差は非常に大きいです。この差額の60万円を再投資していくことで更に大きな差が生まれる様になります。

ここだけ切り取って話を聞くと、何故真面目に働いた人が不遇な目に遭い、いわば金だけ出して何もしていない投資家が優遇されるのだ、といった批判も出てくるかもしれません。

しかし投資家はリスクを取っているのです。自分の目論見が外れ株価が半減することもあります、最悪会社が倒産して価値がゼロになる事もあります。そのリスクに対する言わばリターンが税制優遇という面に表れており、そう考えると何だかしっくりくるな~、と思ってしまいました。

 

失敗のリスクを下げるには

投資を始める際に最も恐れるのは資産が減少してしまう事でしょう。

しかし人は偶然や運によるたまたまの成功体験であっても自分は特別なのだ、と考えてしまうものです。それが自信に繋がりいい方向に回る事もありますが株式投資では大いに気を付けなければいけません。

陥りやすい、危険な状態の1つは”市況をみれば株価が予測できると思っている”状態です。こちらの本の著者の長田さんは勿論どんな著名な投資家の方も短期的な株価を予測する事はほぼ不可能である、と認識しているのが一般的です。短期的にはファンダメンタル要因を無視して市場で生まれるノイズに左右されるケースも多いからです。そんな熟練の投資家たちですら匙を投げる短期的な動きの予測を素人の我々が出来るはずはありません。マスコミや情報配信サービスの情報に踊らされて自分を過剰評価しない様にしましょう。(とりわけ株式投資は、です)

また短期間で資産を増やす最も効果的な投資方法は”集中投資をすること”です。1-2銘柄に集中して投資し、それが一気に何倍にもなればリターンはそのまますべて返ってきます。直近でいえばビットコインは数か月で5~6倍にまで値段が上がりました。ここに全財産をつぎ込めば一気に資産を増やせますが、そんなことが出来るのは予知能力者かねじの外れたギャンブル狂くらいではないでしょうか。決して自分なら出来ると高をくくって集中投資をすべきではない、特にサラリーマン投資家は株価が気になって本業が手につかなくなるような状況を作ってはいけない、と推奨されています。

 

サラリーマン投資家は二流を目指せ

何だかやる気をそがれるようなテーマですが、サラリーマン投資家は投資家界隈で2流であればいいのです。(3流ではダメですが、、、)テストで言えば90~100点を目指すのではなく、70点くらいが取れればいいわけです。

この本では投資での70点での出来は年間利回り10~15%程度で充分、それ以上の40~50%といったテストで言えば90点を超えてくるような結果を残すのは本当に限られた人にしか出来ないことだと謳っています。

こうやって聞くと少し気楽になって肩の荷が軽くなるのではないでしょうか?

投資の神様であるウォーレンバフェットの有名な格言にこんなものがあります。

「なんでみんなあなたの投資戦略をマネしないんですか?」

それに対し、バフェット氏はこう答えました。

「誰もゆっくり金持ちになりたいひとなんていないよ。」

この言葉が物語るようにゆっくりと資産が増えていく事をじっと待ってられる人は本当に少ないが、本当に大事なことは時間をかけて福利の力を最大限に活用する事なのだと投資の神様も語っているわけです。

凡庸な投資家は急げば急ぐほど破滅への道が広がる可能性が高いのだと私自身も拙い経験から本当にそう思います。

また短期投資の世界は凄まじいレベルのトレーダー達が日々入退場を繰り返す魑魅魍魎の世界です。そんな相手と無理に戦っても結果は明らかです、2流投資家は敵を作らずに時間だけを味方につけてマイペースに進むことが一番のリスクヘッジになるのでしょう。

 

成長株銘柄を見つけるための5つの条件

さぁここまで読んだ方は何だか自分にもできる気がするし、ゆっくり資産が増えていけばいいや、という穏やかな心持の方が多いでしょう。

こちらの書籍で進められている具体的銘柄探索の条件を簡単に紹介します。

①オーナー企業であること

オーナー企業とは創業者とその一族や関係者が一定数以上の株を保持している企業です。一般的には3分の2以上の株式、少なくとも半分以上を握っているとオーナーの意向で会社方針をスピーディに進める事が出来るので50%以上の株式を保有しているかどうかが1つのポイントです。(ただオーナーが33%~50%しか保持していないが成長性とビジネスモデルが凄く面白い、といったケースもあるのであくまで目安です)

②上場10年未満であること

上場から10年未満の会社はどんどん新規事業を生み出したりM&A等で規模を拡大していくフェーズであり、成長株は基本的に業績右肩上がりで推移するのでなるべき初期段階で仕込めた方がいいという事です。

ただ新規公開株は最初はプレミアムで上昇するケースが多いですが徐々にそれがはがれて真の実力で評価されそこから数年間はじっくりと収益が確実に高まるまで低位に推移する事が多いので、しっかりと業績が軌道に乗り始めてからでも遅くはありません。

 

③ビジネスモデルがユニーク

これは中々判断が難しい基準ですが1つは営業利益率の高さ、というのは個人的には1つの指標だと思います。15~20%を超えているのであればかなり高い方に分類されるので、何らかの価格競争に巻き込まれない仕組みや競合が簡単に入り込めない高い参入障壁がある、という事になります。

ここは自分で分析してみて考えてみるしかありません。

 

④時価総額が300億未満の企業

これは②の条件とも少し近いですが、成長の余白が大きいからです。時価総額1兆円の会社が株価を3倍にしようとすると並大抵のインパクトでは達成できませんが、時価総額100億円であれば順調に成長している会社であれば3倍程度の時価総額は比較的簡単に達成してし舞う事もざらにあります。

2020年のコロナ禍ではそんな銘柄が続出しました。代表的コロナ銘柄として例に挙げるとECサイト制作のプラットフォームを手掛ける、BASEは僅か1年足らずで時価総額200億円程度から10倍まで高まっています。。

⑤増収増益を続けている

これは一番わかりやすい客観的指標で、それ自体が投資家を惹きつけて株価が上昇し易いです。また増益を続けているという事は配当が増収になっている可能性も高く、その辺も見てみるといいです。

ただ1点気を付けるべきなのは事業が拡大フェーズにある会社は増収していても減益や赤字のケースもあります。これは積極的に投資を行っている事の減価償却コストや人員拡大、広告費の増大等が影響している事が多く、一概に利益が減っているからダメ、というわけでは無い事は気を付けましょう。

この典型的な会社は初期のAMAZONです。AMAZONは物流拠点などへの投資をどんどん行っていたので増収ながらも利益の伸び率は非常に低かった事で有名です。興味のある企業がどんな方針でどんなフェーズにいるのかは気を付けて見てみるべきでしょう。

 

ここまで紹介したポイントに気を付けながら自分なりのチェックポイントも交えて銘柄を選択するのがいいでしょう。

私はこちらのブログで紹介している他の書籍のエッセンスも一部取り入れながら銘柄を探しています。

 

攻めの成長株、守りの配当株

特に資産がある程度増える段階に入ると攻め一辺倒でなく、いかに資産を減らさないか、という守りの思考も混ぜて考えるべきフェーズがやってきます。

投資初期では投資額自体が大きくないので配当といってもそこまで大きくありませんが資産が1,000∼1,500万円くらいを超えてくると徐々に考え始める必要が出るかもしれません。

具体例として挙げると成長株×5銘柄にそれぞれ200万円ずつ程度(約1,000万円)と500万円分を配当株で固める、といったポートフォリオです。

成長株としておススメされない株の特徴

①インフラ関係

半官半民の様な業界なので安定しているが大きく成長する可能性は低いです

②携帯電話関連の銘柄

これもインフラと若干似ていますし、日本は世界的に携帯料金がかなり高いです。既に始まっていますが今後どんどん引き下げられる方向でしょう。(=つまり収益が上がらなくなる)

③バイオ関連銘柄

製品化までは基本的には赤字で期待感のみで株価が変動するのでとにかく大きく動く。数年後に日の目を見る可能性もはっきり分からず素人が手を出すべき銘柄ではない

④ゲーム関連

これをゼロか100かの世界に近く、大ヒットを飛ばせば株価は大きく伸ばしますが、そうでなければ全く上がらない、、、一般大衆がヒットだと気づいたときには既に株価に織り込まれてしまっている事が多いです。その業界に通じている等の状況でなければ安易に手を出すべきでは無さそうです。

⑤人材派遣の関連銘柄

人材派遣業は減かはほぼ人件費のみなので利益率も高く割安に放置されているので一見バリュー(割安)且つ成長性の高い銘柄に見えます。

ただこの業界は不景気時に人材供給量の調整弁的に働いてしまうので、もろに景気動向に流されることになるからです。一般的に景気の波を完全に読み取ることは難しく、後から見て景気の底だったとかピークだったとか、といった後付け結論で語られるのが普通です。

⑥カタカナ系ワンルームマンションデベロッパー銘柄

現在は超低金利且つ不動産市場は比較的景気が悪くなさそうなので一見業績も良く、割安に放置されている銘柄が結構多くあります。ただこれが一気に不動産景気の悪化で価格下落から利益率の大幅下落、金利が跳ね上がる、といった事態が起きると一気に苦しくなります。どうしても外部的要因に大きく左右されてしまうのがこの業界なのです。それが一般的な認識なのでこの業界は中々株価が上がり辛い構造になっていますので、好業績でもPERが低いまま、という銘柄が結構存在します。

⑦パチンコ関連銘柄

機関投資家が投資信託や生損保であれ、コンプライアンス的観点からこの業界の株を組み入れる事が難しい事から機関投資家からの継続的な買いが入り辛いからです。

 

 

さてここまで本書のポイントを私の見解も交えて紹介してきましたが、気になった方は是非実際の書籍を買って読んでみてください。

この本は個人的にはかない地に足付いていて投資初心者のサラリーマン投資家はまず目を通す価値があると思います。