【銘柄分析】(株)情報企画【2021年9月期 第1四半期決算】

  • 2021年3月7日
  • 2021年3月10日
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本ページでは(株)情報企画の決算資料などを元に株式投資銘柄としての現状の価値、将来性等を分析していきます。あくまで個人的な分析になるので参考にするもしないも皆様次第です。

最新の決算は2021年2月4日発表の2021年3月期第1四半期決算になります。

会社業態及びビジネスモデル

企業概要 金融業務パッケージソフト開発・販売会社。金融機関(銀行・信用金庫・信用組合)を対象に信用リスク・融資関連を中心に総務・経理・営業店窓口等の業務支援ソフトの企画・開発・販売とカスタマイズ開発を営む。信用リスク関連「担保管理システム」「格付け・査定システム」、融資関連「融資稟議支援システム」などのソフト販売とサポート。中小金融機関向け信用リスク管理領域のサービスは業界トップ。その他、総務・経理関連業務システム、一般事業法人向けパッケージ製品のインテグレーションサービスを展開。金融機関向け営業店窓口支援システム・担保システム、一般事業法人向け税務・会計システム「リアルタイム連結システム」「固定資産管理システム」に注力。主要取引先は信組情報サービス。
取扱商品
・信用リスク管理システム(総合決算書登録/ 決算書リーディング・税務申告書附登録・財務分析、担保・不動産管理ソリューション/評価管理・アパート・ビル管理)
・信用リスク管理システム(格付システム/法人格付・個人事業主格付システム、リスク計量ソリューション/信用リスク計量化・住宅ローン計量化)
・融資関連システム(融資稟議支援、契約書作成支援、ベンチマーク集計、事業性評価支援、 渉外支援地図)、マネーロンダリング対策システム
・総務・経理関連システム(固定資産管理、決算業務支援、反社会的勢力情報チェック、出資金管理、経費支払事務支援、有価証券管理)
・一般事業法人向け製品(税務・会計システム/リアルタイム連結システム・固定資産管理システム)
・不動産(不動産賃貸・管理)
企業URL https://www.jyohokikaku.co.jp

※マネックス証券/銘柄カウンターページより抜粋

情報企画の事業ですがざっくりいうと金融機関向け情報管理システムの提供です。一部不動産賃事業も行っているようですがそちらは僅かですね。

具体的な売上構成は下記の通りです。ほとんどが金融機関向けシステム事業ですね。

 

具体的な金融機関向けに提供している製品ですが情報企画のHP上で確認すると販売システムの概要は下記の様になります。

 

金融機関が日常行う業務の効率性を高める様な各システムを提供している、という事ですね。上記資料によるとポテンシャルユーザーとなる全国の金融機関のうち60%くらいは既に情報企画の製品(システム)を利用しているようです。

つまりユーザー数の増加は今後大きくは見込めないという事ですし、且つ金融機関が非常に苦しい経営状況になっていますので、今現在も取りざたされているいるように地方銀行や信用金庫は今後益々合併や統合が進むでしょうし、いかに業務効率化を支援できるか、金融機関のコストダウンに繋がるか、という点が重要になってくるでしょう。全体のパイが大きくならないので、単価を上げていくしかないかと思います。

ちなみにシステム事業の内訳としては下記の通りです。(2020年9月期のデータです)

システムインテグレーション部門がシステムの販売やカスタマイズを担っており、サポート部隊はシステムを導入した顧客へのアフターフォローといったところかと思われます。

市場全体のパイは大きくならないかもしれませんが、各金融機関にとって業務効率化やコストカットは急務な状態で、今後コロナ禍をきっかけとしてこうしたシステム導入が益々進んでいく可能性はそれなりにありそうです。

ではもう少し細かく見てみましょう。

株式基本指標

私が銘柄のスクリーニングを行う上で重要視している指標を並べてみます。

基本指標

2021/3/9時点の数値

指標

数値

市場

東証2部

上場年

2003年5月30

株価 3,025円
PER 12.49
PBR 2.21
ROE 18.25%
ROA 14.02%
EPS

238.83

自己資本比率 76.6%
発行株式数 3.35(百万)株
配当利回り 2.62%
配当性向 34.70%
現金同等物 2,158(百万)円 / 2021年9月期 第1四半期短信
有利子負債 0(百万)円 / 2021年9月期 第1四半期短信
利益余剰金 4,688(百万)円 / 2021年9月期 第1四半期短信

 

有利子負債はゼロの無借金計営です、現金が負債合計すらも上回っており非常に健全な財務状態と言えます。配当も悪くないですし、長期的に保有の対象としては悪く無さそうです。

 

独自バリュエーションチェック指標

「1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本」を参考に行う将来のROEや配当利回りを参考にした手法です。これで購入銘柄を決めるわけでは無いのですが、参考にしています。

こちらの各指標を使ったバリューチェックの具体的方法はこちらで解説しているので、それぞれの指標を見ていく背景説明は省きます。(詳しくは別記事で解説しています。)

経年営業利益率

2021年9月期 予想

37%
2020年9月期 37%
2019年度9月期 36%
2018年度9月期 34%
2017年度9月期 35%
その他基本的指標 備考/目標基準
配当性向

34.7%

≧50%
増収歴(純利) ≧4年
中期経営目標 × 中経は特に無し
20年後もサービスが継続しているか? 〇/△/× で✖は投資NG
7年後の株価予想 4.1倍 ⑦の数字を市場平均利回り1.6%(2018年)で割る

こちらのバリュエーションチェックの手法を用いた場合、長期的(5~7年)に見た株価上昇ポテンシャルは4.1倍程度となっています。

営業利益率が凄まじい数字ですね、、、競合との価格競争に晒されない様な独自の強みのあるビジネスモデルなのか技術力を有していると考えられます。

もう少し細かく見ていってみます。

株価と直近業績の関係性

経年の業績推移と株価の関係

↓マネックス証券/銘柄スカウターページから抜粋

 

↓ここ数年の株価の動きです。

株価は直近最高値圏にあります。2020年11月末ごろの3,495円が直近では最高値になっており、2021年9月期の予想EPSは238.8円ですので15倍程度でしょうか。

足元は13倍程度まで落ちてきていますが、コロナ禍でも業績は大きな影響を受けておらず、むしろ若干の追い風を受けている様で少し市場からの評価が見直されている状態かもしれません。

同業他社も見てみます。

同業種内での割安度(PER)の比較

金融・管理システム系のサービスを提供している他銘柄で比べてみました。

会社名 業態 PER
プロシップ 固定資産管理ソリューション「ProPlus」(固定資産、リース資産管理、建設仮勘定・土地管理・棚卸サブシステム、賃貸借契約管理、現物管理・海外対応ソリューション) 17.7
アバント 連結会計システムのディーバ、BIシステムのジールを中核とする持株会社。ディーバ(DIVA)は連結会計パッケージの開発とライセンス販売、経営管理・決算・ERP業務のコンサルティングとアウトソーシング。「DivaSystem」では連結会計・統合会計システム・分析ツール・データ処理機能・検索閲覧分析などを提供 34.6
 オービックビジネスコンサルタント

会計ソフト・パッケージメーカー、通称「OBC」。中堅・中小規模企業にフォーカスした基幹業務パッケージ「奉行シリーズ」(財務会計、人事労務、販売仕入、企業業務)販売、クラウド&スタンドアロンで提供

48.7
オービック

独立系のERPシステムインテグレータ。会計システムを中心に業種ニーズに特化した基幹系統合業務ソフトウェア(ERP)「OBIC7シリーズ」の販売、業種別クラウドソリューションとサポート

46.3

情報企画の様にほぼ金融機関向けを専業にした管理システムを扱う会社って他にはあまり無いようで上記の銘柄は金融機関い限らず法人向け全般にサービスを展開しているようです。

日本の法人は200万社程度ある言われていますので、市場は非常に大きいです。そこに向けた管理システムを提供している会社はやはり市場からの期待値も高くはかなり高くなっています。

情報企画は若干落ち目の金融機関向け、という点で少々将来への期待が低くなりがちと言えるかもしれません。ただ営業利益率は37%と非常に高い事から、金融機関に対してのプレゼンスは他社を寄せ付けず、ほぼ独占状態なのではないかと思われ、価格競争に巻き込まれにくい環境というのは大きな強みかもしれません。

 

直近の業績動向

では実際の2021年9月期第1四半期の決算内容をもう少し掘り下げてみます。

直近決算 2/4 日発表の2021年9月期第1四半期決算
金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 827 26.7% 10.2%
営利 375 32.6% 16.1%
経常 375 32.6% 16.1%
純利 260 32.5% 17.2%

 

◆四半期別業績推移

コロナ下でも足元は業績好調で、むしろコロナが深刻化し始めた2020年4月以降の業績の伸びが著しいです。金融機関も様々な場面で統合や業務効率化・ペーパーレス等を課題として挙げられている中で、こういった管理システムの導入がコロナで加速して進められていると見てもいいかと思います。

好調な業績の内訳ですが、あまり決算資料として詳細が開示されていないのですが最新の決算短信内には下記の様なコメントがあります。

やはりペーパーレスや業務効率化の流れが加速しており、システムの導入が加速してるようです。

昨年度本決算の資料ですがそれぞれの部門の中身を要約すると下記の通りです(再掲)

こちら見ていて気付いた方もいるかもしれませんが、1年を通すとシステムインテグレーション部門の売上が60%を超すのにも関わらず、Q1(10-12月)に関してはシステムサポート部門が逆に60%なんですね。

一度導入すると簡単に切替等はされない様に思えますしストック型の売上に近い性質のビジネスモデルだと思うのですが、売上計上のタイミングなんかの関係でそうなっているのか?ちょっとはっきりとは分かりません。

基本的にはパッケージ型ソフトの開発・販売・カスタム(システムインテグレーション部門)という流れからその後のメンテナンスまで(システムサポート部門)、というビジネスモデルなので、収益は安定していると思われます。

最後に将来展望等も見てみましょう。

新規事業や将来展望

最後にHPの情報や直近の決算短信2021年9月期決算資料から読み解きます!!

。。。

と言いたいところなんですが、殆ど将来展望なんかが書かれていないのですよね、中期経営計画みたいなものも無いみたいですし。

従業員数が136名中、技術者が102名とのことでかなり技術リッチな会社なのかもしれませんし、その辺の株主に対する対外活動的なものはあまり力入れてないのかもしれません、正直決算資料ですら情報量非常に少ないですし、かなり説明不足感が否めません。

ビジネスモデルと金融機関の業務効率化の流れから鑑みるに先数年はある程度堅調に成長していく(少なくともリーマンショックの様な金融危機が来なければ大きく落ち込むことは無い?)可能性が高いと思われるのですが、あまり爆発的な成長及び市場からの評価見直し(株価の大幅な伸長)は見込めないかもしれません。

また金融機関自身の業績が更に苦しくなるとこういったシステム投資は絞られる可能性もありますし、実際にリーマンショック後の数年間はその影響を受けて情報企画も大きく業績を落としていました。

特に今後は地方銀行や信用金庫などは更に厳しさを増していくでしょうし、中長期的に見るとあまり期待感の高まる先行きとは言え無いかもしれません。