【銘柄分析】株式会社イボキン

  • 2021年1月29日
  • 2021年2月13日
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さて先日四季報を眺めていて見つけましたこちらの銘柄ですが割安に見えた事、リサイクルというテーマを扱っていること、から今後の成長性が安定的に見込めるなら面白いかな、と思い少し分析してみました。

会社業態及びビジネスモデル

企業概要 資源リサイクル専門会社。兵庫県を基盤に解体(建築構造物・プラント・機械設備の解体・撤去工事請負)、環境(産業廃棄物運搬・中間処理・再生資源販売)、金属(鉄・非鉄・自動車リサイクル)の3事業を営む。事業地域は近畿及び中国エリアをカバー、全国的なアライアンスネットワークにより全国エリア展開を目指す。施工計画・解体・撤去・収集運搬から中間処理・最終処分、リサイクルまでをワンストップでサポート。2015年リバーホールディングス<5690>、エンビプロ・ホールディングス<5698>等6社と包括業務提携。2019年リバーホールディングス<5690>と資本業務提携。主要取引先はナベショー。
取扱商品
・解体(プラント解体、機械設備解体、鉄骨造解体、鉄筋コンクリート造解体、木造解体、アスベスト除去工事)
・環境(産業廃棄物処分、一般廃棄物処理施設、収集運搬・事前処理・選別分解・中間処理・リサイクル・最終処分、医療廃棄物処理・溶融リサイクル処理)
・リサイクル(木材、空容器、OA機器、FRP船、医療機器、医療廃棄物、フロン回収、不法投棄物、災害廃棄物)
・金属(買取/金属屑、収集運搬、選別・分解、スクラップ再生加工、保管、鉄リサイクル、非鉄金属リサイクル)
・自動車リサイクル(廃車発生、収集運搬、事前選別処理、パーツ取り、再資源化解体、再生加工)
企業URL https://www.ibokin.co.jp/

※マネックス証券/銘柄カウンターページより抜粋

大型プラント、機械設備、廃車された自動車の解体・撤去から鋼製部材をそれぞれ木材/プラスチックや鉄/非鉄に分けてリサイクル、加工しマテリアルメーカーに販売するという、解体から最終処分までを自社で完結できる「ワンストップ・サービス」と呼べるビジネスモデルです。

50年以上培ってきた経験、技術を保有しており、昔ながらの商売モデルではありますが昨今のSDGsで注目されるサステナビリティの考え方とも合致しているといえますね。

2020年12月期第3四半期/決算説明資料より抜粋

株式基本指標

私が銘柄のスクリーニングを行う上で重要視している指標を並べてみます。

基本指標

2021/1/28時点の数値

指標

数値

市場

JASDAQ

上場年

2018年7月

株価 2,546円
PER 14.6
PBR 1.43 
ROE 10.25%
ROA 5.97%
EPS 169円
自己資本比率 62.1%
発行株式数 1,696(百万)株
配当利回り 1.22%
配当性向 18.3%
現金同等物 1,269(百万)円 / 2020年12月期第3四半期決算短信より
有利子負債 619(百万)円 / 2020年12月期第3四半期決算短信より
利益余剰金 1,949(百万)円 / 2020年12月期第3四半期決算短信より

利益余剰金及び現金と同等物が有利子負債を大きく上回っており、自己資本比率も高く、財務的にはかなり安全なのでその点は心配ない思われます。

つまり長期投資には向いていると考えていいでしょうか。

※ここに業界平均PER情報を入れたい

独自バリュエーションチェック指標

「1%の人が知っている99%勝てる株が見つかる本」を参考に行う将来のROEや配当利回りを参考にした手法です。これで購入銘柄を決めるわけでは無いのですが、参考にしています。

こちらの各指標を使ったバリューチェックの具体的方法はこちらより。

経年営業利益率

2020年12月期(予測)

6.0%
2019年 4.86%
2018年 4.33%
2017年 4.67%
その他基本的指標 備考/目標基準
営業利益率(最新実績) 4.9% ≧13%
配当性向

18.3%

≧50%
増収歴(純利) 4年 ≧4年
中期経営目標 具体的計数目標あるとベスト
20年後もサービスが継続しているか? 〇/△/× で✖は投資NG
⑧7年後の株価予想 1.6倍 ⑦の数字を市場平均利回り1.6%(2018年)で割る

という事でこの計算式だと7年後に株価は1.6倍に上がるポテンシャルがある、という事になります。

この数値の計算式はこちらのページにて解説しています。

これだけを鵜呑みにして購入を決めるわけではありませんが参考指標に使っています。やはりこの⑧の数字が大きければ大きいほど割安感のある株価、という事にはなるとは思います。

正直1.6倍の将来性では少々物足りないかもしれません。

 

株価と業績の関係性

↓上場後の株価の動きです。足元少し値上がりが見られます。

イボキン株価チャート

それに対し業績はどうでしょうか?

直近決算 11月13日発表の第3四半期
  金額(百万円) 進捗率 対前年比
売上 3,860 70.8% ▲14.2%
営利 214 65.4% ▲14.7%
経常 292 71.6%

+8.8%

純利 212 74.1% +18.6%

2020年12月期は売上・営利は減収減益ですが経常と純利は増益で純利に関してはQ3まででほぼ75%の進捗ですので

コロナ下で足元受けている影響はどうでしょうか?

イボキン四半期別業績

ビジネスモデル的には1Q(毎年1~3月)に利益が集中するようです。2020年は期ヅレでQ2に大きな利益が計上されています。

今年度の目標営利は327(百万円)ですが、Q3までの合計は214(百万円)ですので、4Qで113(百万円)を稼ぐ必要がありますが、2018-2019年期の傾向から4Qにそれだけの利益を稼ぐのは難しそうそうだな、というのが率直な感想です。

まだ下方修正は発表してないようですが、4Qの本決算が2月12日に発表予定なので少し結果を見てみたいと思います。個人的予想ですが下方修正となり株価も下落する可能性が高そうです。

 

足元の業績分析

↓2020年12月期第3四半期の資料より抜粋

解体事業纏め

環境事業纏め

金属事業纏め

2020年12月期第3四半期までの売上比率は 金属事業>環境事業>解体事業となっています。

2020年12月期Q3の営利詳細

コロナの影響で減収、更に固定費がUpと記載されていますが詳細の説明はありません、、

しかし決算短信を見ると下記の様なコメントがあります。

<解体事業>
解体工事の需要は堅調に推移し、大型案件5件を含め完工件数は153件となりました。一方、当第3四半期連結会
計期間末において、損失が見込まれる工事に関して、受注損失引当金44,123千円を計上しました。
これらの結果、売上高は924,893千円(前年同期比13.1%減)、営業利益は187,048千円(同56.1%増)となりま
した。また、受注残高につきましても1,078,652千円と順調に推移しております。
<環境事業>
産業廃棄物処理受託及び再生資源販売の取扱高は顧客のニーズにあったサービスを提供するなど販路拡大を展開
したことにより、廃棄物処理受託数量17,827トン、再生資源販売数量は9,795トンと堅調に推移しましたが、再生
資源販売価格は資源相場下落の影響を受けました。また、金属系産業廃棄物選別ラインの増強に伴う工事により、
約2か月間にわたり生産ラインが休止しました。
これらの結果、売上高は1,034,327千円(前年同期比10.0%減)、営業利益は3,931千円(同95.6%減)となりま
した。
<金属事業>
スクラップの取扱高は44,317トンと堅調に推移しました。一方、鉄スクラップ等の資源価格については、当第3
四半期連結会計期間において大きく回復しましたが、第1四半期連結会計期間内に大きく下落したのち、第2四半
期連結会計期間まで低迷が続きました。
これらの結果、売上高は1,900,831千円(前年同期比16.9%減)、営業利益は23,237千円(同43.6%減)となり
ました。

かなりマイナス要因が多かったようですがコロナとの因果関係はよくわからず、突発性の損失なのかは不明です。

しかしながら特に稼ぎ頭の金属事業では鉄のスクラップ市況に大きく損益が左右されるようですので、あまりビジネスとして安定しているとは言えないかもしれませんね。

更に決算資料等にその辺の詳細が記載されていないのはあまり株主に親切とは言えず、少し投資を嫌煙してしまう要因になるかもしれません。

 

新規事業や将来展望

最後に事業の将来性や今後どういった競合優位性が見いだせるかを見てみます。

前提として、今後老朽化した建物の解体という需要は暫く続きそうですので市場全体の成長性は悪くはないかもしれません

一方基礎リサイクル技術(選別ライン)の向上や海外展開という展望はあまり真新しいとはいえず、強い差別化にはならない様にも感じます。

利益率UPというものの具体的な指標も見られないため、少々弱いかもしれません。

 

纏め・総論

個人的見解ですが総論としては下記の通りです。(あくまで見解であり、投資の有無を推奨するものではありません)

財務安全性 問題無し
配当利回り/配当性向 魅力的とはいえず、株主還元への積極性も現状ははっきり見えず
優位性 営業利益率も高くなく、市況に業績が左右されやすい事から高い優位性、技術力を有しているとは言い辛いか
業界全体の成長性 成長の余地あり
会社の成長性

将来への施策や具体的投資案が凡庸で高い成長性は見出しづらい

割安度

割高では無いが他の要因見ると積極的に投資したいほどの割安さは無い